平方完成

POINT

  • 平方完成を使うことで,2次方程式の解の公式が導ける.

「平方完成」は2次方程式を解くときだけでなく,数式を扱う際には(大学でも)よく現れます.

単なる計算テクニックなので,何度かやって慣れてしまいましょう.

平方完成とは

2次式
\begin{align}
ax^2+b x+c
\end{align}を
\begin{align}
\alpha (x+\beta)^2+\gamma
\end{align}の形に変形することを平方完成と呼びます.

手順

以下のように,$x^2$の係数を括りだすことはいつでもできます:
\begin{align}
ax^2+b x+c=a \biggl(\color{red}{x^2+\frac{b}{a}x}+\frac{c}{a}\biggr).
\end{align}つまり,どんな2次式も
\begin{align}
x^2+ax+b
\end{align}の形($x^2$の係数が1の式)に変形できるので,この形が平方完成できれば良いことになります.

そして,この式は$(x+a/2)^2=\color{red}{x^2+ax}+(a/2)^2$に注目することで
\begin{align}
& \color{red}{x^2+ax}+b \\
&=\color{red}{\biggl(x+\frac{a}{2}\biggr)^2-\frac{a^2}{4}}+b
\end{align}と平方完成することができます.

2次方程式の解の公式

平方完成を使って,2次方程式
\begin{align}
ax^2+bx+c=0 \quad(a\neq0)
\end{align}の解の公式
2次方程式($ax^2+bx+c=0 \quad(a\neq0)$)の解
$\displaystyle x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$
を導出します.
【証明】
両辺を$a(\neq0)$で割ることにより
\begin{align}
x^2+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a}=0
\end{align}とできるので,$x^2$の係数が1の2次方程式
\begin{align}
x^2+2\alpha x+\beta=0
\end{align}の解が求められれば十分です(最後に$\alpha=b/(2a)$,$\beta=c/a$を代入すれば良い).
(注:ここで$x$の係数を($\alpha$ではなく)$2\alpha$としたのは,平方完成の際に$1/2$がでると面倒だからです.)

平方完成を行うと,
\begin{align}
& \quad (x+\alpha)^2 - \alpha^2+\beta=0 \\
\Leftrightarrow& \quad (x+\alpha)^2=\alpha^2-\beta \\
\Leftrightarrow& \quad x+\alpha = \pm\sqrt{\alpha^2-\beta} \\
\Leftrightarrow& \quad x=-\alpha\pm \sqrt{\alpha^2-\beta}
\end{align}と解くことができます.

最後に$\alpha=b/(2a)$,$\beta=c/a$を代入すれば,
\begin{align}
x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
\end{align}となります($\alpha^2-\beta=(b^2-4ac)/(2a)^2$).//