関数の平行移動と波動

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  • 関数$y=f(x)$の$x$軸,$y$軸方向の平行移動を表す方法.

波動現象(例えば,音や光)を扱う際,「速度$V$で進む波」を関数で表す必要があります.これは,「関数の平行移動」を用いて表現することができます.
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関数の平行移動

関数$y=f(x)$の平行移動を考えます.

x方向

$x$方向に$a$平行移動
\begin{aligned}
y=f(x-a)
\end{aligned}
【解説】
$x=a$を原点に取り直したと考えればよいわけです.$a$を基準に距離を測ると$x-a$となるので,$y=f(x-a)$が求める関数となります.//

y方向

$y$方向に$b$平行移動
\begin{aligned}
y-b=f(x)
\end{aligned}
【解説】
$x$軸方向の平行移動と全く同様に考えることができます.

$y=b$を原点に取り直したと考えればよいわけです.$b$を基準に距離を測ると$y-b$となるので,$y-b=f(x)$が求める関数となります.($y=f(x)+b$と変形したほうがわかりやすいかもしれません)//

関数$y=f(x)$が$x$方向に速度$V$で進むとは,時刻$t$で$x$軸方向に$Vt$だけ平行移動するということなので,
$x$方向に速度$V$で進む関数
\begin{aligned}
y=f(x-Vt)
\end{aligned}
となります.