数学
以下の書籍のメモです.目的は, 見通しが良い形で書き換えたい:かなり丁寧に解説してくれている分,後から見返したときに見通しが悪い部分があるため. 省略されている計算・ロジックのフォロー. です.1, 2章は必要になったときに参照し,3章から読むと…
三角不等式以下の関係式を「三角不等式」と呼びます:三角不等式\begin{aligned} |\vec{x}+\vec{y}| \leq |\vec{x}| + |\vec{y}| \end{aligned} 三角不等式を使うと,次の派生公式を導くことができます.\begin{aligned} |\vec{x}| &= \bigl|(\vec{x} + \vec…
POINT 二項定理のポイントは「場合の数」. 式の展開に「組み合わせ」を表す$\displaystyle {}_n\mathrm{C}_k=\frac{n!}{k!(n-k)!}$が現れる理由を理解することが重要. 多項定理も全く同じように理解できる. 二項定理 多項定理 二項定理二項定理\begin{ali…
POINT ベルヌーイ分布を一般化し,多項分布を得る. 末尾の参考文献[1]の行間を埋めた記事です.ベルヌーイ分布を一般化して多項分布へ至る方法として,2通りの方法 ベルヌーイ分布→二項分布→多項分布 ベルヌーイ分布:コイン(2面サイコロ)を1回投げる. …
POINT 三角形の重心をベクトルで表す方法. 内分点と外分点 重心 内分点と外分点2点$\rm{A}$, $\rm{B}$を結ぶ直線上の点を$\rm{P}$とするとき,\begin{aligned} \overrightarrow{\rm{OP}} &=\overrightarrow{\rm{OA}} + t\cdot\overrightarrow{\rm{AB}} \\ &…
POINT 平方完成を使うことで,2次方程式の解の公式が導ける. 「平方完成」は2次方程式を解くときだけでなく,数式を扱う際には(大学でも)よく現れます.単なる計算テクニックなので,何度かやって慣れてしまいましょう. 平方完成とは 手順 2次方程式の解…
POINT 複数の三角関数の和を計算する. 物理的には,単振動を複数合成することを意味する. オイラーの公式を用いて導出することもできる. 三角関数の合成 複数の三角関数 複素指数関数を使う方法 参考文献 三角関数の合成まずは,$\sin$と$\cos$の合成公式…
POINT フーリエ変換の関係式とその導出. 【関連記事】 畳み込み - Notes_JP 離散フーリエ変換(DFT) - Notes_JP 実関数のフーリエ変換 - Notes_JP デルタ関数と公式 - Notes_JP ガウス積分と派生公式 - Notes_JP 定義 逆変換 性質 よく使う関係式 偶関数・…
POINT 回転体の体積を計算する「バームクーヘン積分」を解説. 回転体の体積をバームクーヘンのような薄皮に分割して足し上げることで計算する方法は「バームクーヘン積分」と呼ばれます.英語だとShell integrationと呼ばれているようです.立体をShell(殻…
POINT ガウス積分の計算をまとめました. ガウス積分とは,ガウス関数$e^{-x^2}$の積分のことです.ガウス関数は正規分布を始めとして様々な場面で現れることから,ガウス積分の計算に出くわす機会は頻繁にあります.派生する公式が多いことも特徴の一つです…
POINT 最小二乗法の計算を解説. 最小二乗法の計算について紹介します.微分法による極値問題の一例としても良い題材です.この記事では細かい部分を詰めることはせず,ざっくりとした計算の流れを整理することを目的とします.【関連記事】 線形回帰 - Note…
ユークリッドの互除法POINT 絵を使えば「ユークリッドの互除法」が簡単にわかる. 絵を書くことで,最大公約数の求め方(ユークリッドの互除法)を簡単に理解できます.【メモ】 あと何箇所か絵を入れたい. 不定方程式も図解したい. 絵で見る最大公約数 絵…
POINT 整数の最大公約数の求め方. 繰り返し2数の割り算を計算することで,最大公約数がわかる. 整数$a$と$b$の最大公約数を求める方法に「ユークリッドの互除法」と呼ばれる方法があります.名前は難しそうですが,やっていることはとても簡単です.実際,…
3点を通る円POINT 円の通る3点から中心・半径を求める一般式を導出する. 計算フォーム・Excelにコピペして使えるフォーマットもあります. 単純な「連立方程式」の問題ですが,一般解は少し複雑な形になります. 計算フォーム Excel用フォーマット 導出 円…
POINT テンソルは「ベクトル(と転置ベクトル)」をいくつか与えると「値」を返す関数として理解できる. 例:行列$M$はテンソルである.なぜなら「ベクトル$\boldsymbol{v}$,$^{t}\boldsymbol{w}$」を与えると「値:${}^t\boldsymbol{w}M\boldsymbol{v}$」…
POINT 三角関数の公式のほとんどは,単位円やグラフを描けば導ける. 例外的に「加法定理(3つ)」だけは暗記が必要.他の公式は加法定理から簡単に計算できる. 三角関数はあらゆる分野で現れます.ベクトルなどと同様に,ツールとしての役割が大きいです.…
POINT 面積・体積の計算を丁寧に解説. 同じ例を複数の方法で計算する方法を紹介. 公式として覚えているものも,同じプロセスで導かれることを見てみましょう.いつでも導出できるようになると便利です.とりあえずは球を中心に作成しました.他の例も,こ…
POINT 統計的仮説検定についての最低限の知識をまとめました. 具体例として,「コイントス」,「母平均についての$Z$検定」を考えます. 統計的仮説検定の考え方は,ポイントさえ抑えてしまえば難しくありません.確率分布の図を描けば,簡単に理解できます…
POINT ベン図を使えば,条件付き確率・ベイズの定理が簡単に理解できる. ベイズの定理の応用例を紹介. 結論:下図より,$A$が起こったときに$B$が起こる確率は$P(B|A)=\dfrac{P(A\cap B)}{P(A)}=\dfrac{P(B)P(A|B)}{P(A)}$となることがわかる! ベイズの定…
POINT ざっくり言えば,「テンソルの成分」と呼ばれる量を「行列の形」に並べると(表記や計算で)便利なことがある,というのが一つの答え.背景には,もう少し深い性質がある. 主な混乱の原因は,「行列の成分」が「2階のテンソル(1階反変1階共変テンソ…
POINT 基底の変換則から,高階のテンソルの変換則が導かれる. 導出した変換則を一覧として整理した. 以前の記事で, 「線形空間$V$の基底・双対基底の変換則」から,自然に「反変・共変ベクトルの変換則」が導かれること を示しました.この議論を一般化す…
POINT 双対空間は「相対論の共変ベクトル」や「量子力学のブラベクトル」として特に説明なく導入されている. 双対空間を学べば,共変ベクトルの変換則が自然に導かれる. ある線形空間 (ベクトル空間) に対し定義される「双対空間」は,物理の様々な場面で …
POINT 標準偏差の役立つ実用例を紹介. 偏差値・ボリンジャーバンド・測定 Excelによるボリンジャーバンドの描画法. 確率・統計で学ぶ「標準偏差」の定義を知っている人は多いと思います.また,「標準偏差」が分布のバラツキを表していることも良く知られ…
POINT ユークリッド空間の距離を保つ変換は「回転」と「反転」で表される. ミンコフスキー空間の距離を保つ変換はLorentz変換となる. 距離を保つ変換が「回転」と「反転」で表されることはよく知られています.但し,これは「ユークリッド空間」での話です…
POINT 極限操作(lim,微分,積分)を入れ替えられない例の紹介. 一様収束や微分,積分をグラフで理解しておけば簡単に反例をつくることができる. 絵(グラフ)で考えるとわかりやすいです.次のポイントさえ掴んでいれば,反例を考えることは簡単です: 微…
POINT 数学的に収束因子が正当化される例の紹介. 物理においては,実験との比較によって正当化される. 物理では,広義積分の計算において収束因子を掛けて収束性を良くし,最後に収束因子の影響を除く操作を行うことがあります.この操作が正当化されるの…
POINT 選出公理(選択公理,Axiom of choice)の主張と例を紹介. どこで使われているのかわかりにくい,選出公理.その適用例を紹介します. 選出公理 選出公理の適用例 例1:任意の無限集合は, 可算無限集合を部分集合として含む. 参考文献 選出公理まず…
POINT 有限個のサンプルから,分布の平均・分散・標準偏差を推定する方法. 測定への応用を紹介. ある分布から,有限個のサンプルを取り出して「元の分布」の情報を推定する方法について解説します.これは,何かの「測定」を行う際には避けられない話題で…
POINT 定義さえ理解しておけば,(派生)公式を覚えなくても計算できる. 具体例として,回転体の表面積の派生公式などを導く. 曲面積の定義 派生公式 球の表面積 グラフの曲面積($X=x$, $Y=y$, $Z=f(x,y)$) $y=f(x)$の回転体($X=x$, $Y=f(x)\cos\theta$…
POINT 0.999・・・=1という式の意味について解説する. 10進法では同じ数が2通りの方法で表せることがわかる. 2進数を始め,N進数でも同じことが起こる. 0.999・・・=1という式は「正しい式」として教えられますが,納得できている人は多くないのではない…